相手に何かを伝える時に、どうすれば伝わりやすいか。
それは、可能な限り無駄を省いてシンプルにすることです。
仕事をする上で、シンプルを追求するという事はとても大切なことであり、とても難しい事です。
提出する資料を作成するとき、プレゼンテーションをするとき
より分かりやすく伝えようとして、細部まで全てを説明してしまうと
受け手は非常に回りくどい印象を受けます。
これまで企業に勤めた事がある方は上司や同僚に
「要するに何なの?」「つまりどういうこと?」
と、問われた経験のある人も多いのではないでしょうか。
私もそうですが、若い世代は特に物事をシンプルに伝える重要性を理解していないように思います。
例えば、上司に報告をする際、結果を伝える前にそこに至る過程を長々と説明をしてしまうなど
上司は、結果のみを把握したいのであって、そこに至る過程や詳細は日報等で報告すれば良いことです。
あるいは、上司から聞かれた場合のみ答えれば良いのです。
この「シンプルに伝える」という事が出来ないと
回りくどいやつ、話が長いやつ、というレッテルを貼られる上に
そういう人は、仕事の出来ない人だと評価を受ける恐れもあります。
プレゼンテーションなどでは、特にシンプルさが求められます。
文字だらけの資料を用意されても、やはり印象に残りにくいです。
そして気を付けなければならないのは、「シンプル=簡単」ではないという事です。
なんでも簡単にすればよい、という事ではありません。
要点のみをまとめ、短い言葉で分かりやすく伝える必要があります。
営業においては、あえてシンプルに要点のみを伝える事によって
分からない部分を相手から質問させるという技術があります。
質問をしてきた部分は、相手にとって興味がある部分でもあります。
質問の受け答えをしながら、興味を持った点について更に深く説明を加えていくのです。
このように話を進める事で、相手は知りたい部分のみを分かりやすく知ることができ
こちらとしても相手の興味のない部分を長々と話す必要がないのです。
「シンプルにする事」とはとても難しいものでありながら
マスターする事ができれば、これ以上ない技術になります。
皆さんも、ご自身の仕事を振り返ってみてください。
無駄を省いて、シンプルに仕事をしましょう。