~儲けがあっても、手元にお金がなければ倒産します!!~
前回に続き、ちょっと苦いお話をさせていただきます。
まずは“「儲け」と「資金」は異なる”ということを理解するのが重要です。
簡単な例で、具体的に考えてみましょう。
手元に現金が150万円あったとします。商品を100万円で仕入れて、仕入れ業者に代金を支払いました。その商品を200万円で販売しましたが、クレジット決済だったため、入金は来月になります。
売上200万円から仕入れ100万円を差引いた100万円が儲けになるのは誰でも理解できます。一方、もともと手元にあった150万円から商品の仕入れ代金100万円を引いたため、今、手元に残っているのは50万円です。
それでは、取引条件はそのままに、商品の販売が好調で販売個数が2倍になった場合を見てみましょう。
売上は2倍の400万円、仕入れも2倍の200万円になるので、儲けの金額は400-200=200万円です。ところが、クレジット決済のため入金は来月です。手元の150万円から商品の購入代金を引いて、今残っている現金はマイナス50万円になるのです!
このように、儲け(黒字)がでても、手元のお金(資金)がマイナスであれば倒産することがあり得ます。だから、「仕入れ代金の支払い時期を出来るだけ遅らせる」「お客様の決済から店舗への入金まで期間が短いクレジット会社を選ぶ」「銀行から融資を受ける」といった対策で、資金不足を回避することが重要になるのです。