施恩(せおん)は忘れよ、受恵(じゅけい)は忘るな

「我れ恩を人に施しては、忘るべし。我れ恵を人に受けては、忘るべからず」
(自分が他人に施した恩は、忘れなさい。自分が他人から受けた恩は、忘れてはいけない)

江戸後期の儒学者、佐藤一斎が記した「言志耋録(てつろく)」の169番のことばです。
※出典「言志耋録」川上正光全訳注、講談社学術文庫

自分が誰かに与えた恩は、なかなか忘れられないですね。
いつまでも「あの時ああしてあげたのに」と気持ちを引きずります。

その反面、自分が誰かから親切にしてもらったり、援けてもらったことはつい忘れてしまって、
ケロッとしています。人間は自分勝手な動物ですね。

お盆も近づいていますが、先祖の恩、誰かからの恩、
最近はすっかり使われなくなった「おかげさまで」という言葉を思い返したいと思います。

この記事を書いた人

アートにゃんこ

2017年に突如生まれた謎の化け猫(?)「ゆるキャラグランプリ2020 ファイナル」に出場間に合わず。ゆるキャラの時代も終わっちまったぜ…。