経営をして生きていくということは、仕事と生活が一体となっている場合がほとんどではないかと思います。
仕事→生活、生活→仕事、のように仕事とプライベートの境界線が引きづらく、むしろそれらが入り組んでいたりもします。
また、食べていかないといけない、という意味では毎日が勝負であり、油断=衰退、と常に緊張感のなかで日々を過ごしているとも言えるでしょう。
今日は、自分の事業がどうやって「勝って」いくか、について考えてみます。(この場合、勝つ=売れる)
【既存の分野では記録を出すしかない】
世の中に既に存在している分野で「勝つ」ことは99.9%無理です。将棋の世界では藤井聡太四段の公式戦29連勝が記憶に新しいですが、将棋ファンでない限り、このような記録が出てこなかったら藤井四段の存在も、まつわる若手棋士たちの存在も私たちは目にすることは無かったでしょう。既存の分野で「勝つ」ためには何らかの記録を出さねばならないのです。
【ある分野と別の分野を融合させる】
華道においては假屋崎省吾さんがそのキャラクターも相まってメディアに登場して久しいですが、彼も恐らく花を生けるだけの華道家であれば市井に埋もれていたかもしれません。草月流は流木を用いたり、純粋な華道というよりも現代芸術寄りの流派ですが、その中でも華道と現代芸術を融合させる新しいジャンルを見出したからこそ、その名が世に浮上してきたと言えます。
【一つの分野をコツコツと続ける】
首都圏では大沢悠里さんというベテランアナウンサーが「ラジオ界のレジェンド」という立ち位置で各番組に出演されていますが、この「レジェンド(伝説)」という扱いが大沢さんにされるようになったのは30年続いた冠番組が終了したつい最近であって、それまでは永六輔さんや近石真介さんといった方がレジェンドとされており、特に永六輔さんがご存命の頃は大沢さんは二番手三番手という位置づけであったと思います。一つの取り組みを長年コツコツと続けることでレジェンドになれるのです。
【新しい分野を開拓する】
これは最も難しいことです。今チームラボによる体験型イベントが各地で開催されるようになってきました。インターネットやコンピュータによるテクノロジーが、画面の中だけで扱われていたものから、プロジェクトマッピングを経て、身体で体験するという新しい分野を切り開いているのがチームラボであったりします。新しい分野で先駆者になれば、必ず勝てるのです。
音楽であれば「アルフィーは吉田拓郎を超えられない」、テレビのお笑いであれば「若手のお笑いタレントはBIG3(さんま・たけし・タモリ)を超えられない」というのは、本人の才能もさることながら、引かれたレールの上を歩く者は開拓者を超えることが出来ない、ということを示していると考えられます。
政治家も同じでしょう。世に名前を残すという点では、伊藤博文・吉田茂・田中角栄をその後の政治家は超えることが出来ないわけです。安倍首相が名前を残すためには、在任期間歴代一位になることは要因のひとつになるかもしれません。
【大衆性の獲得】
再び音楽の話になりますが、サザンオールスターズがコンサートで多くの動員が出来るのは「自分たちがしたいこと」と「みんなが喜ぶこと」を同時にこなしてきたからだ、といいます。前者だけであれば、客がついてこないかもしれない、後者だけならばプレイヤーはストレスを抱えてしまうかもしれない。そこに折り合いをつけて、両者を配置させるバランス感覚。往年の名曲も、日の目を見なかった曲も新曲も、それらを調和させる柔軟さがサザンの魅力の一つと言えるでしょう。
ただし、何といっても自分がしたいことでないと嘘になりますし、嘘は長続きしません。いつかはバレてしまうものです。そう考えると、自分がしたいことと大衆が喜ぶことを両立させるのは奇跡に近いのかもしれません。
【歴史は繰り返している】
いま男性のヘアスタイルは昭和モダンの雰囲気が流行しています。このように過去に流行したものが数十年を経て再び「回顧」ではなく流行の表舞台に立っているのです。この流れでいくと、1990年代の光GENJIの頃のようなヘアスタイルが流行する時代も来るのかもしれません。と考えると、この繰り返している歴史の周期性をかぎ取る嗅覚のようなものには敏感になっておきたいです。
【手間をかける】
ファッションにしてもアクセサリーにしても、ブランドものが人気を集めるのは、そのブランドネームが一人歩きしている場合もあり得ますが、正体はそのブランドが培ってきた「手間の濃さ」と「その歴史」に他ならないでしょう。腰を据えてブレず、一つのことに長期に取り組むことは「勝つ」ための必須条件と言えます。そのためにも確実に専門的技術を身につけ、身につけた技術を用いて手間の込んだ仕事をサービスや製作物に注入すること。そういった基本的なところは押さえておきたいですね。
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思い込みも含めて、独断と偏見で今考えていることをつづってみました。
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