仕事には、その大きさに関わらず「責任」がついてまわります。
責任のない仕事などありません。
そして責任は、仕事を任される者にとってプレッシャーとして大きくのしかかります。
このプレッシャー・・・私なりの「扱い方」を書いていきます。
はじめにお断りしておきますが、心理学的裏付けも根拠もありません。
しかし、重要な仕事を任されプレッシャーに押しつぶされそうな人には、きっと役に立つと思います。
私は、熊本県のセブンイレブン全店舗に販売されているパンを作る工場で働いていました。
配属された部署は「資材管理課」。パンの材料やラベル等、とにかくすべての材料・資材を管理する部署です。そして、この仕事は私が人生で経験してきた仕事の中でも、責任、プレッシャーを一番感じた仕事でした。
この資材管理課の仕事内容を簡単にいえば、在庫管理です。
私が在庫管理をひとつでも間違えると、熊本県内のセブンイレブンにパンが並ばなくなります。少し大げさではありますが、材料が足りなければ作れませんし、ラベルがなければ出荷できません。
工場内の大型冷蔵庫や冷凍庫でひたすら在庫を数え、材料は1g単位、ラベルや包装紙は1cm単位で管理し、的確な量で発注していきます。時期によって売れるパンもあれば、地域によって人気のパン、様々な理由で毎日発注が来るパンの種類と量は微妙に異なっていきます。
なので、マニュアルなど役に立たず、全ては経験と前月比や前年比から来る読み。当然、不測の事態(製造中のミス)で、作り直しも考えられます。そこまでを考慮し、在庫を抱えすぎて賞味期限切れを起こすことは許されない。このプレッシャーは、とてつもなかったです。
プレッシャーにマイナスイメージを持っている人は、そもそもプレッシャーに弱いです。
プレッシャーを感じ、押しつぶされている状態では正常な判断でさえ怖くなり、間違いなくいつも通りのパフォーマンスを発揮できません。はじめは、私もそうでした。
材料の発注数はこれで良かったのか、間違っていたらどうしよう、と、いつも何度もやってきた仕事が突然怖くなり、明らかにプレッシャーに振り回されていました。
これを克服する方法・・・大事なことは「プレッシャーを扱うこと」です。
私が思うに、プレッシャーは自身にとって間違いなくプラスになります。プラスに働くように扱うのです。
それには、自分に対して「自信」をもつ必要があります。
今まで何度もやってきたのだから大丈夫、自分ならきっとできる、と暗示をかけます。毎日の仕事を一生懸命にやってきたのであれば、怖くなくなります。それによって、心に余裕が生まれ、いつも通りのパフォーマンスを発揮できます。
当然ですが、いくら確認をしたところで、人間の仕事なので必ずミスは起こります。しかし、普段から一生懸命に仕事をしていたのであれば、結果としてそのミスも致命的にはならないものです。
私は態度には出しませんが、大きくプレッシャーを感じる場面ほど、自信過剰が過ぎるのでは、というくらいに「私ならこのくらい出来て当然」と思うようにしています。
そして何より、大きくプレッシャーがかかる場面で軽々とこなしてみせる人は、とても格好よく見えます。私は、そんな人になりたいです。
自分に自信を持てないという人も、大丈夫。今までに誰しもが、きつい仕事、嫌な仕事をこなしてきているはずです。
大事なことは、小さい仕事も大きい仕事も一生懸命にこなしてきたのであれば、その積み重ねは自分が気づいていないだけで「自信」として自分の中に眠っているということ。
その眠っている自信を、プレッシャーという刺激を利用して起こしてあげるだけです。
皆さんにとっても、プレッシャーは「敵」ではなく「味方」です。大きなプレッシャーのかかる仕事を任せられているという事は、あなたの能力がそれだけ優れているという事でもあります。
自信を持って、頑張りましょう。