積小為大~せきしょういだい

大事をなそうと欲すれば、小さな事を怠らず勤めよ。小が積もって大となるものだからだ。およそ小人(しょうじん)の常で、大きな事を欲して、小さな事を怠り、できがたい事を心配して、できやすい事を勤めない。それで、結局は大きな事ができないのだ。大は小を積んで大になることを知らないからだ。たとえば、百万石(ごく)の米といっても粒が大きいわけではない。万(まん)町歩(ちょうぶ)の田を耕すのも、その作業は一鍬(くわ)ずつの仕事である。千里の道も一歩ずつ歩んで到達する。山を作るのも一簣(もっこ)の土からなることをよく知って、よく励んで小事を勤めたならば、大事も必ずなるだろう。小さい事をゆるがせにする者には、大きな事は決してできないものである。

「二宮翁夜話」(児玉幸多・訳、中公クラシックス)より、二宮尊徳の説いた言葉です。

大言壮語する人に限って、あまり大したことをしない。
また、実態にそぐわずスケールの大きすぎる名前をつけてしまうと、中身が名前負けしてしまう。
こんなこともありますね。

千里の道も一歩から、ちりも積もれば山となる。

今年も毎週一つひとつの記事にこころを込めて、書いていきます。

この記事を書いた人

アートにゃんこ

2017年に突如生まれた謎の化け猫(?)「ゆるキャラグランプリ2020 ファイナル」に出場間に合わず。ゆるキャラの時代も終わっちまったぜ…。